
森守のある南伊豆には写真のニホンイシガメが生息している。
現在では準絶滅危惧種となっているが、日本の2種の固有種のうち1種である。
3年前に上の孫が小学1年生になったときもここにいた。
今年は下の孫が一年生になりバス停までの迎えの際にもやはり同じ場所に生息をしていた。
自分たちが子供の頃はこの川にはフナやゲンゴロウなどをよく捕まえたりしたもしたものだった。しかしその姿も見かけなくなった。
タガメは今も生息している。
川の上流部にあった田んぼがなくなり、集落内の耕作地の環境が変わったのが大きな原因であろう。

水辺の上を飛び交うホタルの季節がやってきた。
孫を連れ風のない夜はホタル鑑賞に出かける。昔ほどの数は飛んではいない。
それでも川の中にホタルの幼虫の餌になるカワニナなどは変わらず生息するので自然とホタルは飛び交う。
ホタルは人工的な人の手が入ったビオトープなどは生息が難しい生物である。
一度手を入れたら一生手を入れ続けないと本来の生息地にはなりにくい。
その原因は、他地域のゲンジボタル、または幼虫の餌となるカワニナを放流することは遺伝子汚染を引き起こすため、行うべきではない。
写真の場所のホタルの生息地の生息数減少は町が主催して各集落にやってもらう「クリーン作戦」が原因とも言えるだろう。
クリーン作戦とは?自分たちが子供の頃は「川払い」と言っていたと記憶している。
河川の土手などの草を刈り払う、集落内生活道路の草を刈る、というのがクリーン作戦だ。
6月の第2、第3日曜日ごろの行われる。この時期がちょうどゲンジホタル、ヘイケホタルの出現が多い時期である。
ホタルは飛び続ける昆虫ではなく、暗い場所を好んで生息する。そして交尾のための発光をする。
このようなことから護岸にある草や木の下に集まる習性がある。また、発光は交尾のために発光能力を持ったと言われているのである。
その大切な時期に行われるクリーン作戦は人間の暴挙とホタルから見れば思えるかもしれません。

自然を守るということは「命を育てる」ことだと私は思う。
森守は「森を守り、命を育てる。命を護り、森を育てる。」をコンセプトにしている。
命を育てるには、昔の環境に戻すこと、田畑を耕作し人の手が入った森は関わり続けないといけない。
現在、静岡県知事選挙が行われ現職、新人の一騎打ちが行われています。
現職、川勝平太氏はJR東日本の行うリニア新幹線による大井川の水問題を争点にしている。
新人、岩井しげき氏はリニアは住民の反対があれば行わないと明言し、一次産業の振興による環境の整備をあげている。
その理由の一つには南アルプスの問題もある。川勝平太氏が知事就任から12年その間に南アルプスの環境問題には一切関わってこなかった。
その反面、富士の国環境ミュージアムなどの箱物を作り館長に東北大学の名誉教授を据え「ふるさと」静岡県の環境の研究をしていただけのように思う。
岩井氏は元々の静岡っ子である。自分と同じように環境の変化をなんとかしないと後世に自然豊かな静岡を残せないと奮起し兼務していた3つの副大臣ポストを捨て立候補したのである。
環境の問題は1期や2期では解決はできない。それに勇猛果敢に取り組む姿勢の岩井しげき氏を応援したい。
そして、現代では環境問題の中に鳥獣害の問題もあるのも事実である。