11月2日の月曜日にお休みをいただき今話題の順天堂大学医学部付属静岡病院へ行きました。思わぬ体調不良から検査のための通院でしたがしばらくは投薬で様子をみるということで一件落着。
その帰り道に天城を越え河津から下田に差し掛かろうかというところで、静岡県のヘルメットをかぶった県職員がイノシシと対峙していた。ルームミラーには河津からずっと後続車はいなかったが再度確認して車を止め「ロープがあればそれを縛ってやるぞ。」と伝えた。道路パトロールの職員らしくパトロールカーにはロープも積んでいるらしくすぐに「お願いします。」との答え。その間に年長の県職員は枯れ枝でイノシシを道路脇へ追いやっていた。
このイノシシは「ロードキル」と言われる道路上での事故、怪我とは少し様子が違っていた。通常イノシシが交通事故に遭うと体毛が擦れてなくなくまたは車の下に入り込むために顔の皮膚に裂傷などが見られるが体毛は無傷である。問題は完全に後ろ足の動かない状態なので明らかな脊椎損傷である。そのために捕まえるのはたやすく首を縛りその後に後ろ足を縛ってから前足を縛れば動きを封じることができる。横にした状態で耳または耳の後ろを押さえれば大きな個体でも動かなくなる。
ではロードキルとは? 「車両にひかれて死ぬ轢死(れきし)、ぶつかって死ぬ衝突死、道路わきの排水溝内へ落ち込み溺れて死ぬ溺死、乾燥して死んでしまう乾涸死(かんこし)などの、道路による影響で野生動物が死亡することをいいます。」とある。地方の道路ではよくある光景だがもし野生動物とぶつかってしまった場合の対処は?野生動物は「モノ」です。そのために物損事故扱いになります。そのようなことから、運転中に動物と衝突事故を起こしたら(事故とはいいがたい、昆虫などとの衝突は別として)。特に大型動物との衝突だと慌ててしまうかもしれないが、とにかく落ち着いて、まず路肩など安全な場所へ停車しよう。そして、事故の発生を警察へ通報する必要がある。
ロードキルも交通事故だ。交通事故の通報は道路交通法第72条に定められているのと、任意保険を使う際には事故証明が必要となるので、事故状況(場所、損傷具合、負傷者、現場の状況、2次被害の有無など)の通報は必要である。
今回は交通事故ではないようだがもし車やバイクなどで野生動物とぶつかったら事故扱いで保険の適用になるのでそのまま立ち去るのはやめましょう。このイノシシはロープで縛りガードレールに縛り付けて河津町役場役場に県職員が連絡。道路上に野生動物の死骸などがよくありますがその処理は各市町が行うことになっています。その業務は土日関係なく行われます。その理由には鳥類なら鳥インフルエンザ、イノシシなら豚熱というウイルス感染症の検体採取を行わなけばならないからです。今回の道路パトロールの県職員も「今日はこんなのが多くて・・・」と発見しては最寄りの役所に連絡の繰り返しだったとか。