鳥獣害対策のアドバイス

かなり久しぶりの投稿となる。まだまだ暑い日が続いている。数年前までは8月のお盆を過ぎると夏も終わりを告げていた。しかし最近はとにかく暑い。季節の挨拶も「残暑」となるのだろう。さて、夏の森の中はイノシシは仔猪に食べ物を取るやり方を沢などで教える季節である。しかし、今年は長い梅雨で水量も増え沢での餌取り練習もままならず里で餌探しをするためあちらこちらで猪に困っているとの声を聞く。

そんな中、田んぼに入られて困っている、どうしたらいいだろうと下田市の方から相談を受けた。電話では現場の状況がよくわからないので現場に行ってきた。この地区は柑橘栽培と稲作が盛んなところである。まず目に止まったのは各戸が独自の方法で防護策を施していること。ただし、どの田んぼもいつ被害が出てもおかしくない状態ということである。上の写真のように側溝を跨ぐ形では側溝の中を移動してきて水田に侵入を許してしまうことになる。この場合は畔の上をまっすぐに電気柵を施すべきだろう。その理由はハザかけの道具はわざわざ囲う必要はないだろう。

次に目に着いた水口である。ここは先ほどの側溝に流れ出る排水用の水口であるが畔よりは低くなっているのが普通です。そのためにイノシシの鼻が触れない高さではいくら電気柵といえども毛に触れる程度では電気が流れないのです。つまり電気柵といえども効果がなくなってしまうといえます。この場合は低いところにも電気柵の杭を立て電気柵線と地面との間を最低10cm、イノシシだけなら15cmになるように施工するのが効果があります。

相談を受けた水田は電気柵ではなくワイヤーメッシュというコンクリート打設の時につかう骨材です。地面に杭を打ちそこに施設するものです。侵入するには下部に穴をほりそこから侵入するのが通常ですがワイヤーメッシュの下部に穴は見当たりませんでした。ぐるっと一周水田を囲んであります。ここでの侵入経路は水路の側溝でした。見た目にはイノシシが側溝の中を通れないようにしてありましたが手でゆするとグラグラと簡単に動いたのです。耕作者も一緒に見回りをしていたのでその場で杭の追加と補強を指導して一件落着。この圃場の外側には耕作放棄された果樹園地(梅畑)があります。このような場所から水田に出てくるので耕作放棄地をしっかり管理をしてもらう必要性もあります。地域で地域を守ることで被害も減ります。