20202020年4月3日の朝、私の元に突然C.W.ニコルさんが亡くなられたとの報せが入りました。
農耕と園藝 onlineカルチベで「おこまり鳥獣害、どうする利活用」で連載を書いている私ですがニコルさんとの思い出を書くという依頼を誠文堂新光社の編集長から受けました。
今までニコルさんとの会話やイベントを思い出しながら書いてみました。ニコルさんからの伝言「森を守る」それがどういうことなのかを文字に起こす。どうぞごゆっくりお読みいただけると幸甚です。
文・写真/(株)森守 代表取締役社長 黒田利貴男
構成/三好かやの
協力/C.W.ニコル・アファンの森財
ニコルさんは、この美しい日本の森を守りたいという思いを、誰よりも強く抱いていた方でした。そして、料理が好きな腕のよいコックでもあったので、「日本人は狩猟で捕獲されたシカを、なぜ食べないんだ?」
と、その普及活動もされていました。
人が森に関わること、自然の中からいただく恵まれた命を大切にすること。そのためには「森を守り、命を護る」。そんなニコルさんの思いをこれから誰が・どう伝えていくのでしょう?
日本は環境活動家のリーダーを失ってしまいました。大きな存在を失った悲しみと寂しさだけでなく、その思いの継承と、日本の森の行く末を考えると、不安を憶えずにはいられません。