雨粒が菜の花に水滴となって水の中の不思議な世界を写し出していた
そんな今朝の風景
表面張力により水玉はできる
風で揺れると地面に落ち生まれたところに戻る長い旅に出る
最近では森林の崩壊やゲリラ豪雨などの気候変動でその様も様変わりし始めている
水は海で生まれる水蒸気から雲となり地表に落ちてくる
雨水は、空気中のちりやほこりなどの粒状物質、硫黄・窒素酸化物・炭酸などの溶存物質を含み、弱酸性になっています。
地面に落ちた雨水は、土壌の中の大小さまざまなすき間を通るうちに、ちりやほこりはろ過されて取り除かれます。
溶存物質は土壌物の微生物による摂取、植物による吸収、土壌への吸着などにより取り除かれます。
その後、土壌の下にある砂礫層に浸透して通過する際に、土壌を通過した微小な粒子はさらにろ過されています。
しかしながら、ここ数年の気候変動や森林の変化により地下に浸透しないでそのまま海に流れ出る場合もあります
水を運ぶのは川です。
河川は、陸から海へさまざまな物質を運ぶパイプのようなものです。地殻を構成する岩石成分や、
人間の活動から出された化学物質を溶かしこみ、土壌の微小な粒をそのまま混ぜ込んで海へと運んでいます。
海へ運ばれた物質は海底に沈殿堆積し、新たな資源をつくるもとになります。
日本の川の水の平均的な主要化学成分は、炭酸水素イオン、塩化物イオン、硝酸イオン、ケイ素イオン(溶存ケイ酸)、
硫酸イオン、カルシウムイオン、ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、カリウムイオン、アンモニアイオンです。
外国の河川と比較して、カルシウムイオン、マグネシウムイオンの濃度が低く、ケイ素イオン(溶存ケイ酸)
の濃度が大きいのが特徴です。これは日本に多く分布する火山系地質がケイ酸を多く含むためです。
川は人間の活動によってもたらされた汚染物質も同様に運搬していますが、自浄作用も持っています。
にごりをつくる小さな粒子は流れるに従って沈殿し、土壌の粘土や岩石に接触することで取り除かれる成分もあります。
また有機物の一部は微生物や太陽光によって分解されます。
こうして海に運ばれる水は大海原を潤します。
海水には80種類以上の元素が溶け込んでいます。
海水中の主要元素を記すと、
水素、酸素、塩素、ナトリウム、マグネシウム、硫黄、窒素、カルシウム、カリウムとなります。
同様に人間の体液の主要元素を記すと、水素、酸素、炭素、窒素、ナトリウム、カルシウム、リン、硫黄、カリウム、
塩素、マグネシウムとなり、海水の成分と良く似ていることがわかります。生物が海から生まれたと考えられるゆえんです。
海は地球上の約3分の2を覆うほど広いのですが、主要成分は全海洋でほぼ同じ。しかもそれは38億年変わっていないと考えら
れています。
一方で、毎日大量に海に入る河川水には炭酸水素イオンとカルシウムイオンが多く含まれており、
世界中で大量の炭酸水素イオンとカルシウムイオンが海に入っていることになります。ところが海水の成分を見るとこの二つの
成分量は少なくなっています。これはどうしてなのでしょうか。
海に入り込む炭酸水素イオンとカルシウムイオンを除く役割をしているのが表層水にいるプランクトン、さんごや貝類です。
これらの生物が炭酸カルシウムの殻を作ることで、河川から入った主要の2成分は取り除かれているのです。
また同様に、ケイ藻などはオパール状シリカの殻をつくることで、ケイ素イオンを固定します。
さらに、栄養塩である窒素、リンなどは同じく表層水で植物プランクトンにより摂取されて取り除かれるのです。
そして、この小さな雨粒はまた水蒸気となって上昇します。
雨水は海から蒸発した水蒸気が凝結したものですが、大気中の二酸化炭素やその他の大気成分、ちりなどをとりこんで、
pH5.6~5.7の弱い酸性になっています。
これに工場や車の排気ガスから出される硫黄酸化物や窒素化合物によってもたらされる硫酸や硝酸が溶けると、
雨はさらに強い酸性を示すようになります。一般にpH5.6以下の雨を酸性雨と呼んでいます。酸性雨による影響として、
森林の立ち枯れ、湖沼の酸性化、土壌の酸性化、建造物の劣化などが問題になっています。
私たちの住む地球の環境を自分たちで壊すことほど愚かなことはありません。
同じように土のない都会、大切な川を地下に葬ることや、落ち葉を取り除き土がむき出しの公園
微生物も生き物です。
水を浄化しています。
森から始まり海へと常に循環しています。
このことが命の循環ではないでしょうか?
そんな雨上がりの朝。